2013/05/04

言葉で考える

「よっちゃんはなんでも言葉で考えるからだよ。ぐるぐるぐるぐる回っても、答えが出ないことがいっぱいあるでしょう。でもよっちゃんにとって、それこそが時間をやり過ごすやり方なんだと思うから、幼いとかよくないとか思ったことはない。でも、なんでもない空間をただじーっと、何も考えないで見てるような、ぐっとこらえ抜くようなやり方もある。おふくろさんは、そっちのタイプの人なんじゃないかなあ。」
(よしもとばなな『もしもし下北沢』毎日新聞社、234ページより)
 母に、「あんたは直感と勢いだけで生きてるわねえ」としみじみ言われたことがある。そして、自分でもそう思っていた。
 けれど、それは違っていたのだな、と今は思う。論理的とはとても言いがたいけれど、私はなんでも言葉で考えるタイプだ。きちんと言葉で表現できたら何よりもうれしいし、それができなかったときはどうしても残念な思いがつきまとう。自分の思いを100パーセント言葉にできるとは思っていないけれど、できるだけそれに近づきたいと思っている。
 「私は直感で生きている」と言いたかったのかもしれない、と今なら思う。でも、どうしても言葉で考えるのが私。それならそれを認めて、どう表現していくかを考えよう。

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