2014/06/13

違う景色

 小さいときに嫌いだったのは、歯医者に行くことと眼科に行くこと。歯医者はあの「キーン」という音がたまらなく嫌だし(今でも怖い)、眼科は視力検査で見えなくて「わかりません」と言うのが嫌だった。はじめてめがねをつくってもらったとき、それまではぼやけていた楽譜があまりにはっきり見えるので驚いたことを覚えている。
 久しぶりに、コンタクトレンズを新しいものに変えた。裸眼がどちらも0.1ない私はド近眼で、めがねをつくれば牛乳瓶の底のような厚いレンズになってしまうので、高校時代からもっぱらコンタクトだ。
 「かなり度が強いねえ」と言われながら検査してもらった目には傷もないそうで、ドライアイであることを指摘された以外は特に気になることもなかった。
 注文していたレンズを受け取りに行き、新しいレンズを目に入れ、いつもより目をぱちぱちさせた。見えるものが変わるわけではないのに、なんだか景色が違うような気がするのはなぜなのだろう、と思う。

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