2016/01/19

さようなら、クウネル

マガジンハウス刊行の
ku:nelという雑誌が好きでした。

ムックという形だった
最初の号から
欠かさず買っていたのは
何年間のことだったか。

よっぽどじゃないと
申し込まないと決めている
定期購読をしていた時期もあったなあ。

「ストーリーのあるモノと暮らし」
というコンセプトは、
当時の私にとっては
とてつもなくグッとくるもので、
その場面の切り取り方も
誌面のつくり方も、
毎回とても楽しみでした。

キャラクターは
Suicaペンギンでおなじみの
さかざきちはるさんが描くクウネルくん。

真っ黒でユーモラスな体型で、
食べることと寝ることが大好きな
クウネルくんに、
少なからず親近感を抱いたりして。

私自身の趣味嗜好が
すこしずつ変わってきたこともあって、
最近は買ったり買わなかったりだったけど、
必ず書店でチェックはしていました。

        *

毎年楽しみにしていた
クウネルくんカレンダーを
今年は生産しない、と聞いたのは
昨年の10月くらいのこと。

なんでだろう、と不思議に思っているうちに
聞こえてきたのは、
編集部はいったん全解散、
ku:nelという名前は引き継ぐけれど
全面リニューアルする、という風の噂。

明日が、その新しいクウネルの発売日です。

        *

リニューアルという作業は
とてもとても難しいものだということくらい、
編集者のはしくれだったから
よーく理解しています。

もともとファンが多いものなら、
そのハードルはさらに高くなります。

でも、名前を引き継ぐなら、
せめてコンセプトだけでも
引き継いでほしかった。

読者層から何からリニューアルするなら、
違う名前でやってほしかった。


大事に大事に胸に抱えて
足早に家に帰るような、
そんな雑誌がなくなったことを
心から残念に思います。

さようなら、クウネル。


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