親がたくさん本を買ってくれました。
早生まれだったこともあって、
周りの子よりも体が小さく、
何をやるのものろくて
しょっちゅう泣いていた私が
楽しい気持ちに浸れるのは、
本を読んでいるときでした。
本さえ与えておけば
いつまでもいつまでも静かにしていたそうで、
「ひとり遊びしていてくれるから助かったわ」
とは母の弁です。
その頃から、今でも大好きな絵本が
これです。
ガース・ウイリアムズ
福音館書店
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それまでにも自分の本はあったのですが、
この本は、
はじめて「自分の本だ」と自覚した1冊です。
表紙を開いたところに、
私の拙い字でこんなことが書いてあります。
「このほんは はるなちゃんのほんです。
もしあやちゃん(妹)がこのほんをもっていたら
わたしにおしえてください。」
それだけ、人に譲りたくない、
自分だけの物語だと思っていたのでしょう。
どこに行くにもこの本を抱えていたことを
まだ覚えています。
3へ続く。
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