2015/08/12

【工藤春奈のものがたり】7 ものがたりと専攻と卒論

受験直前に志望大学を変更した私でしたが、
無事に受験を突破し、
静岡の大学に入学しました。

3年生になるときに訪れた転機は、
所属ゼミの決定でした。

ヨーロッパの政治を勉強したいと思って
大学に入ったものの、
「この先生に習いたい」と思っていた先生は
私の入学と入れ違いにいなくなっていましたし、
後任の先生と面談をしても
私が勉強したい国の政治とは別の国が専門だったので、
あまり手応えがない、という状態。

どうしようかなあ…と思っていたときに
「そういえば、この先生の政治学の授業はおもしろかった」
と思い出した先生のところに面談に行ったことがきっかけで、
私はまたもやあっさりと志望を変え、
その先生のゼミで日本政治史を勉強することになりました。

国際政治を勉強するつもりだったのに
なぜか日本政治史を勉強している自分が、
自分でもとても不思議でしたが、
それ以外は考えられないほど自然な選択でした。

卒論のテーマは、
ある政治家の政治思想の変遷。

今思えば、
日本政治史は日本の政治のものがたりですし、
卒論でさえも、
政治思想という視点から
その人のものがたりに注目していたのです。

どこまで行っても、
ものがたりに興味があるのは間違いありません。

そのころいちばん読み込んだ本が、この1冊です。

他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス 〈新装版〉
若泉 敬
文藝春秋
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そして、
卒論を書くと同時に進めていた
就職活動という高い高い壁が、
今の私を形づくる大きなきっかけになったのです。

8へ続く。

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